フィギュアの達人

本屋で見かけたんで、せっかくだからと読んでみた。
…ってコレ、「はじめてのふるすくらっち」のHow to本としてはちと微妙な気が。や、素材として石粉粘土*1を選んであって、モチーフが水着の女の子*2ってのは確かに初心者に親切だと思うのですよ。ただ、水着の紐とか指先まで石粉粘土で作ってあるのと、本体の芯に針金を使うってのはちと難易度高いテクニックのような、とか何とか。まあ、用意した原寸大の原画を元にして、とりあえず粘土の扱いになれることと形にすることを目的として書いてあるのも解るんだけど…細かいパーツは無理に粘土使うよりもパテの方が楽だろうし、芯と盛り付け材料が違うと後から修正するのが面倒だと思うんだけどなぁとか何とかそんな感じで。
後もう一つ気になったのが、造型から塗装に至るまでの大事な部分がすごくすっ飛ばされてるような気がすることだったり。まあ「とにかく一つ作ってみる」ってコンセプトだからパーツ分割とか複製のことを考えてないのは解るんだけど、石粉粘土の盛り付け→削り出し→やすりがけ*3→塗装ってのはあまりに乱暴すぎやしませんか、とか何とかそんな感じで。
まあそんな訳で、どっちかと言うと個人的には「かわいい女の子フィギュアを作ろう!」とか「フィギュア製作講座」とかの方が初心者には解り易いんじゃないかなぁと思ったり思わなかったり。いやまあ、色々な技法について知っておくこと自体は良いことだと思うんで、この本が全然駄目だとは思わないけどさ。

*1:安価な上に溶剤も使わないので取り扱いやすい

*2:デッサンの基本なのは言うまでもなく

*3:本来ならこの後サフ吹きとかパテ埋めが必要