ウィザーズ・オブ・ザ・コーストは「過去数週間にわたる出来事により、有色人種の人々をサポートすることができる方法について継続的な会話を続けていました。そして、我々は自分自身について調べるための大きなきっかけとなりました」と述べ、アメリカで広がる2020年ミネアポリス反人種差別デモを受け、人種差別的な内容のカードや文化的に不快なイラストを含むカードなどを禁止カードとすると発表しました。
具体的な理由については書かれてないっぽいけど、
Invoke Prejudice
カード名が「偏見煽り」でイラストがあからさまにKKK、ついでに効果が「自分がコントロールしてない色のクリーチャー」を対戦相手が呼びにくくする=色が違う奴を排斥するっつー合わせ技。
Cleanse
カード名は「浄化」…ではあるけど「黒だけ破壊する」って効果と合わさるとethnic cleansing(民族浄化=虐殺)を連想されても仕方ないというか。
Stone-Throwing Devils
カード名こそ「投石する悪鬼」だけど、イスラム教の儀式であるStoning of the Devil(悪魔への投石)をもじった名前&背景がアラビアンな建物なのはやり過ぎ感マキシマムドライブ。
Pradesh Gypsies
日本語版で「プラデッシュの漂泊民」って訳名が付いてるけど、そもそも移動民族をジプシーと呼ぶこと自体が差別的表現なので以下略。
JihadとCrusade
ジハードは非イスラムへの攻撃を指す言葉ではないし、十字軍は神の名の下に行われる聖戦ではなかった…と言うかStone-Throwing Devilsにしてもそうだけどイスラムへの偏見が良く解るよねこの辺。
Imprison
カード名は「拘束」だけど、イラストが「鉄仮面をかぶせられて自由を奪われた黒人男性」っつー奴隷制時代のアメリカの黒歴史そのものなのですがどうすれば。
とかその辺が問題視された感じか。まあ、ほとんどがレジェンドとかアラビアンナイトとかに収録されてる古いカードで、その辺が使えるレギュレーションの(ぶっちゃけ異常な)カードパワーを考えると↑のカードが無くなったところで環境への影響はゼロに等しいとは思うけど…MTG現役当時、
- アイスエイジ時代の12騎士
- ミラージュ時代のダスクライダーとフリーウィンド
- テンペスト時代の各種シャドー
- マスクス時代のレベル
…と白ウィニーを愛用してて、長い事十字軍にお世話になってたワタクシとしてはちょっと寂しいもんが、とかなんとか。いやまあ、そもそも十字軍自体が7版以降は収録されてなくて、栄光の頌歌とか清浄の名誉とかの後継者が山ほど出てきて以下略なのは知ってるけどさ。
…でもそのなんてか、ドラルヌの十字軍(Crusade表記)とかファイレクシアの十字軍(Crusader表記)とかは禁止になってないのはゴニョゴニョ。いやまあ、あくまで史実の十字軍運動をモチーフにしたことだけが問題ってーなら解るんだけど…どうなんだろうねこれ。