イース セルセタの樹海

一応ひと通りプレイしたんで、感想やら何やらを適当に。あと微妙にネタバレ入ってたりするんでヨロシク。

ストーリー

セルセタを舞台に有翼人の最後の生き残りを巡って云々、って話の大筋自体は過去に出たイース4(ドーンオブイース/マスクオブザサン)と同じだけど、キャラの名前以外はほとんど別物状態なんでファルコムが「完全新作」を謳い文句にするのも解るかなぁとか何とか。
あとコレ、基本的にこのソフトだけで成り立つ話ではあるんだけど、シリーズの作品やってないとよく解らない設定とか用語とかが出てくるんで、余裕があれば過去作(I・IIエターナル、フェルガナ、ナピシュテム、オリジン)もプレイするのを推奨。…まあ、他のはともかくオリジンだけは家庭用移植されてないんでゴニョゴニョって気もするんだけどな…。

システム

基本的には7とほぼ同じパーティーバトルなんだけど、

  • 直前回避成功によるフラッシュムーブの追加
  • ガード判定の変更とフラッシュガードの追加
  • スキルを武器から覚えるのではなく戦闘中に閃く形に変更
  • ボスのWarning攻撃演出の削除*1
  • 「斬撃以外の属性を持つ剣」の廃止
  • キャラ固有のサポートアビリティの廃止*2
  • 装備品の強化システムの導入
  • 攻撃・回避の命令切り替えシステムの導入*3

とかそんな感じで微妙な変更は色々と入ってたり。

戦闘の難易度

その気になれば回復・蘇生アイテムを山ほど持ち歩けるってのもあって、ノーマルモードで普通にプレイしてればかなり温い難易度。ただ、フィールドの各地に「そこに到達する適正レベルだと明らかに強すぎるデカキャラ」が割とクセモノと言うか、何も考えずに突っ込むと即死する可能性が有るんでそこだけは注意。いやまあ、例え戦闘不能になっても1人でも残ってればゲームオーバーにはならないんで、撤退不可のボス戦じゃないならやられたら即石碑まで撤退して体勢立て直せばいいだけではあるんだけどさ。

武器防具の強化

素材アイテムを使って攻撃/防御力アップ、HP吸収/自動回復、状態異常の付与/耐性の付与などを行えるシステム。その気になれば全項目を9にするまで強化するのも可能だけど、そこまでやると素材山ほど+お金沢山が要求されるんで以下略。ちなみにワタクシ的にはノーマルなら「その時点で最強の武器に吸収/回復*4を幾つか付ける」だけで十分*5かなと。

地図について

樹海の地図を作る、っつーのがこのゲーム(と言うかゲーム冒頭のアドル)の目的の一つで、地図を埋めた率に応じてお金とかアイテムとか貰えるようにはなってるんだけど…残念ながら微妙にストレス溜まる仕様になってたり。と言うのもコレ、細い通路はともかくちょっと広いエリアになると本当に隅々まで歩いて行かないと地図を埋めたことにならなかったりするし…。←達成率99%くらいから細かい所を虱潰しにもう一度歩くハメになった奴
まあそれはそうと、地図を埋める方は微妙に不親切だけど、

  • まだ開けてない宝箱の一覧
  • 採掘・採取ポイントとそこで採れたアイテムのリスト
  • エストの目的地・依頼人の場所
  • ハイランド編以降はマップから直接転移可能

ってな感じで、地図の機能自体は割と便利にできてたり。でもその何てか、フィールドのマップはあってもダンジョンのマップは無いってのはどういう事かと小一時間。

総評

アクションゲームとしてはさすがファルコムって感じの安定した完成度だと思うんだけど、一部システムが不親切だったりノーマルだと(過去作に比べて)難易度が低い感じだったりするのがちと気になるところ。まあこの辺は最初からハードモードとか回復薬に縛り入れたりすればプレイヤー側で幾らでも調整できるんで良し、の方向で一つ。
で、ストーリーは…どうなんだろう。まあイースのお約束を踏まえつつ、シリーズの他の作品のネタを散りばめつつ、ドーンオブ〜ともマスクオブ〜とも違う形で有翼人最後の生き残りの話を締めくくったってのは解るんだけど、シナリオ展開が急だったりご都合主義的だったりするのがチラホラ、ついでにラストも後日譚ってモンがないってのがちとアレかなと。いやまあ、主人公が突然「試すだけなら…」とか言い出した以下略。←そろそろ忘れてあげましょう

過去作ネタ関係(ネタバレ有り)

ついでに(ワタクシが覚えてる範囲で)他のイースシリーズやってないと「???」なネタを適当に抜粋してみたり。記憶違いその他有りましたら訂正ヨロシク。ネタバレ全開なんで解説は脚注の方で。

  • エステリアを開放したのも〜」(坑道クリア後、グリゼルダ)*6
  • 漂流と聞いて遠い目をするアドル(セルレイでの回想シーン)*7
  • 「行く先々でアバンチュールに燃え上がったり」(ハイランドの記憶、ジュリアーネ)*8
  • 「アルタゴも色々と複雑な地域で〜」(導きの塔の回想シーン、エルディール)*9
  • 「リリア/リーザ」(リーザと再会した時の選択肢)*10
  • みっしぃ(ハイランドその他で遭遇する謎の生物)*11
  • フリーダの元婚約者*12
  • 「恐れ多くも神々に背き〜」(ヴァンジョー)*13
  • 「ガルヴァ」の名が付く生物兵器(白き龍神兵、魔法具研究所の生物兵器など)*14
  • 「(アドルは)彼の若いころに似ている」(グラン・ルー)*15
  • 「好奇心で突っ走って漂流したり閉じ込められたり〜」(回想シーン、青髪の大男)*16

*1:「準備中にスタンさせて発動をキャンセルさせないと大変なことになる大技」自体は幾つかのボスで存在する

*2:代わりに、全属性が揃ってるとレアドロップ率アップ、揃ってないと攻撃力アップのボーナスあり

*3:ただ、背面タッチを使うんで意図していない時に暴発しがちなのが…

*4:アメジストで+5、リブラの花で+2、丈夫な木かラパロの実で+1、ロダの実で+9、など

*5:状態異常は便利とはいえほとんどのボスに効果がないため

*6:イース1と2の事件の事。回想シーンでも語られる様に、このあとフレア先生とドギの3人でセルセタの花を探しにキャスナンへ→2人が一足先に帰った所で今回の事件に巻き込まれた…と言うか自分から首を突っ込んだ模様

*7:イース1の冒頭で、アドルはエステリアを覆う嵐の結界に単身船で乗り込む→見事に難破して浜辺に打ち上げられる、という中々に幸先の悪いスタートを切っている…けどその記憶は残っていたのだろうか。ついでにこの5年後、イース6ではカナンの大渦に挑む際もロムン艦隊の砲撃を受けて船から転落→浜辺に以下略

*8:この直前にフィーナとリリア、この直後にはエレナ…と、最終的には普通の村娘(ただし病弱系)から亜人族の幼女、果ては双子の女神相手にまで燃え上がってたりするアドル的にこの時の反応は「図星」(コーデリア)と言わざるを得ない

*9:イース7で語られる様にアルタゴは「文明が自然の調和を崩すような状況になる度に、世界の理(と呼ばれる五大竜の作った魔術的なシステム)が大絶滅を起こして文明をリセットする」だなんてとんでもない所なので、エルディールとしては技術進歩の手助けをするのは躊躇われる所だったと思われる。ちなみにこの世界の理は5年後にアドルが以下略

*10:リリアはイース2のヒロイン。幼少時の記憶から自分の名前までサッパリ忘れきっていたくせに、直前に引っ掛けた女の子の名前だけは覚えている辺り流石アドルと言わざるを得ない

*11:こいつはイースシリーズじゃなくて零の奇跡に登場するミシュラムのご当地キャラ。ちなみに中の人は銀河万丈。退かぬ!媚びぬ!!省みしし!!!

*12:人工妖精を作った、黒の鍵を持ちだした、弟が居た、寝言の内容、辺りを総合するにイース6に登場するエルンスト

*13:イース6によると有翼人文明は「尻尾のない一族」が黒き鍵(=アルマリオン、ナピシュテムのマスターキー)を奪ったのが原因で滅んだ。ついでにオリジンにおけるフィーナとレアの台詞からすると、ダレス一派も「匣を開いてしまった」=ダナンの民だとのこと。そう言えばオリジンのキシュガルってハルバードで氷柱発生させて攻撃してきたっけか…

*14:かつて黒き鍵を奪った一族が灰エメラスで作った生物兵器がガルヴァと呼ばれる龍神兵。イース6のレダ族の方々に言わせると(例え不完全なデミガルヴァでも)エメルかエメラスの武器でなければ殺せないとのことで、実際にアドルも鉄の剣では止めを刺せなかった。ついでにフェルガナのラスボスガルバランはこのガルヴァの内自我に目覚めた固体だったとか

*15:オリジンの真の主人公である鉤爪の男(トール・ファクト)の事と思われる。ちなみにアドルはイース1において彼の遺品であるシルバーソードをエステリアのロダの樹から受け取っている

*16:漂流は前述の通りで、閉じ込められるってのはイース1のダームの塔での出来事。この時壁をブチ抜いて助けに来てくれたのが青髪の大男(ドギ)